福岡県議会には8つの常任委員会があり、私は2期目の前半2年間は農林水産委員会に所属しています。
19、20両日、委員会のメンバーで飯塚・田川地域の現況を把握するため、視察を行いました。
19日は県議会で2015年度の農林水産白書や先月の大雨被害の状況などを調査した後、視察に出発。飯塚・田川両地域の普及指導センターで行われている水田農業の担い手育成や園芸農業推進の取り組みについて聞き取りました。現場でご尽力いただいていることがよく理解できました。
翌20日は、宮若市で▽鶏卵直売のパイオニア「地黄卵」の荒牧博幸さん▽食味重視の良質米生産に取り組む安河内豊孝さん▽農業とデザインを融合した花き経営「農業×デザイン」の安田一平さん――からそれぞれの先進事例を聞かせていただき、とても勇気づけられました。皆さんの話を聞けば、多くの人が「農業は魅力的!」と実感できると思います。
さらに、添田町の油木ダム東側に位置し、4地区の各集落を結ぶ森林基幹道「豊前坊線」の事業実績と進捗状況を現場で聞き取りました。林業生産活動の活性化、地域の生活道、そして災害時の迂回路として整備が進んでいます。
最後に、福岡県嘉麻市の嘉穂小学校へ。5つの小学校の統合で、2014年に開校。嘉麻市は県平均45%を上回る約60%の森林を有している地域特性を踏まえ、地元産材のスギを存分に活用し、内装を木質化しています。2015年の第2回福岡県木造・木質化建築賞の木質化の部で対象を受賞しています。
すごい!子どもたちが生まれ育った地域を愛しながら、健やかに育つことができる――と実感できました。
あわせて、2年前の夏、東京で社会活動家の湯浅誠氏とパネルディスカッションをさせていただいたことを思い出しました。この時、湯浅氏は「発想を転換する」ことの重要性を指摘し、「地方は(自分の地域に)『ないもの』に注目しがち。そうではなくて、東京になくて、ここ(地方)に『あるもの』を探し出す」ことを説いておられました。これからの地域振興を考えていくうえで、とても重要な視点です。(2014年6月30日付ブログ参照)
これからの福岡県の農林業の振興に向け、今回の学びもしっかりと生かしていきます。
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夏を実感しますね。福岡県議会棟でもセミが大合唱!
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農林業の先駆的取り組み―飯塚・田川を視察
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