子どもの育ちと学びを支える「チルドレンファースト」をさらに強化し、JR古賀駅周辺の中心市街地活性化のプロジェクトを新たな段階へ――。
私の市長1期目の任期で最後となる2022(令和4)年度の当初予算案を編成しました。これまでの3年間同様、私の公約に基づき独自策も多く盛り込み、さまざまな市民サービスの向上を図るとともに、社会の価値観の変容も捉えながら、先駆けること、挑戦することも意識し、持続可能なまちづくりを進めていく内容としました。18日、記者会見で発表しました。
すべての子どもは「社会の宝」であり、まち全体ですべての子どもの誕生をお祝いし、子育て家庭を支えていく思いを伝えたい。そこで、子育て支援の先進国であるフィンランドの育児支援パッケージ「ベビーボックス」に着想を得た「うまれてきてくれてありがとうBOX~こがたからばこ~」を始めます。
乳児家庭全戸訪問の際、赤ちゃん用品を詰め合わせたセットを贈り、社会全体からの祝福を伝え、親としての自覚を再認識してもらうとともに、その後の子育てにおける様々な具体的支援策につなげていきます。古賀産農産物を直売する「コスモス広場」の商品券も同封し、地産地消の促進も図ります。
妊娠・出産・乳幼児期の切れ目ない支援を強化します。全ての初産婦さんを専門職が訪問するなど既に様々な取り組みを展開していますが、新たに産後ケア事業をスタート。出産直後の心身の安定と安心のため、産科で心身のケアや育児サポートなどを提供します。さらに、生後6カ月前後の全家庭を対象とした育児相談会を新設し、専門職による保健指導や離乳食相談を実施します。また、市立鹿部保育所で医療的ケア児を受け入れられる体制を整備します。
こうした行政としての子育て支援策についてロードマップでまとめました。
そして、古賀市ではこのほかにも有志の農家さんによる赤ちゃん米のプレゼントや子育て支援団体さんや地域の皆さんによる親子支援など多くのご尽力があってチルドレンファーストが実現できています。ありがとうございます。
「1丁目1番地」のJR古賀駅東口周辺エリアの開発は、国が全国100カ所を選定する「脱炭素先行地域」をめざし、昨年11月に宣言した「ゼロカーボンシティ」の具体化に着手します。
さらに、エリア全体の活性化に向けて、リーパスプラザこがの生涯学習ゾーンの価値を高めるため、マーケットサウンディング調査を実施し、機能強化の作業に入ります。古賀駅西口エリアの本質的再生は、地域独自の戦略に基づく店舗の最適配置をめざした「テナントミックス」による拠点形成や、空き店舗のリノベーション支援などを実施し、にぎわい創出を促進していきます。
予算はまちづくりの全ての取り組みにかかわります。多岐にわたって分かりにくい。そこで、私の市長就任後から、古賀市は「予算の見える化」の一環として事業ごとにポイントをまとめた資料「令和4年度予算案の概要」(全73ページ)を市HPに公開しています(こちら)。ぜひご参照ください。
当初予算案の規模は一般会計で前年度比10.4%増の過去最大となる248億7500万円、特別会計を合わせた総額は前年度比6.8%増の417億4800万円となっています。今年度補正予算案などの他の議案とともに、21日開会の市議会定例会に提案します。この日の本会議で行う施政方針演説で、当初予算の内容も含めまちづくりの理念と具体的な取り組みを詳しく説明しますので、ご注目いただけると幸いです。よろしくお願いいたします。
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「まん延防止等重点措置」を延長する今夜の政府決定を受けて、市長メッセージを発信しました。ワクチン3回目接種をさらに推進。感染防止を図り、社会経済活動を維持します。以下、全文です。
政府は18日、福岡県に適用しているまん延防止等重点措置の期限を3月6日まで延長することを決定しました。感染拡大はピークを越えたとみられているものの、病床使用率は高く、古賀市でも新たな陽性者の確認が続いています。社会経済活動を維持するためには、私たち一人一人が感染拡大防止を強く意識して行動していかなければなりません。
古賀市は新型コロナワクチンの3回目接種を推進し、2月17日時点で1万1247人。種類別内訳では、ファイザー5314人、モデルナ5933人と、ほぼ同じ割合で接種していただいています。65歳以上の高齢者の皆さんのうち58.1%が接種を終えました。さらに、2月7日から、64歳以下の皆さんも2回目接種から「6カ月」経過後の接種を可能としています。接種券を順次送付し、既に2万通以上を発送しました。なお、1、2回目接種の際、市独自に保育士などを先行接種しており、結果としてこうした方々も早期に3回目接種ができる状況です。引き続き着実に進めていきます。
古賀市は1月20日から始めた現在の対応を継続します。公共施設の開館や貸出、市主催行事の原則開催、小中学校や保育所・幼稚園、学童保育所の開校・開所などを続けます。それぞれの現場で、マスク着用や消毒など感染対策の徹底をお願いいたします。また、保育所・幼稚園、学童保育所の感染拡大による閉所のリスクを軽減するため、家庭保育の協力をお願いしています。
市民サービスを維持するため、市役所もテレワークや分散勤務、時差出勤の推進などでリスクを分散し、業務継続体制を確保しています。
なお、感染拡大で社会不安が高まっています。感染した方やそのご家族、医療従事者への差別や偏見を許してはいけません。古賀市はシトラスリボン運動を継続し、やさしさの輪を広げていきます。
私たち一人一人が感染防止策を実践することが、社会経済活動の維持につながります。ご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。共に頑張ってまいりましょう!
令和4年2月18日
古賀市長 田辺一城