Quantcast
Channel: 田辺かずきのブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1743

福祉の充実に向けて/世界遺産の活用と観光振興

$
0
0

5日は本当に充実した一日でした。福祉の充実に向けた多くの学びをしっかりと政策展開につなげていかなければならないと、あらためて肝に銘じました。

上田先輩と

夕方、県議会棟で、障がい者支援に取り組む福岡高校の先輩と。約1時間半、避難行動要支援者の個別計画策定や就労支援などのテーマで熱く意見交換し、改善を要するだろう多くの政治課題を認識できました。

この日は朝イチで障がい当事者議員の古庄和秀・大牟田市議の識見から障がい者差別解消に向けた実効性ある条例制定について多くを学ばせていただきました。

大牟田2

大牟田1

続いて、児童養護施設や乳児院、介護老人保健施設などを運営する社会福祉法人甘木山学園で、保護者がいない子どもなどの社会的養護の現状と課題について学ばせていただきました。

大牟田3

大牟田4

さあ、頑張らなければ!

   ◇

この前日の4日には、所属会派の政策審議会の後、福岡ソフトバンクホークスの2・3軍の本拠地「HAWKSベースボールパーク筑後」を視察。今年3月に開業したばかりです。メーンスタジアムや屋内練習場で説明を受けました。立派です!!

ホークス1

ホークス2

ホークス3

ホークス4

   ◇

7月下旬のバルト三国訪問では、世界遺産の活用による観光振興と地域活性化についても考えることができました。

世界遺産は「保存」だけでなく、実効性ある「活用」によって後世に歴史的価値を伝えていくことも重要な役割とされています。

福岡県は2015年に八幡製鉄所旧本事務所などを構成資産とする「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産に登録されました。観光振興課のまとめによると、15年度の観光客の入込状況は▽八幡製鉄所旧本事務所(北九州市)5万6771人▽遠賀川水源地ポンプ室(中間市)8595人▽三池炭鉱宮原坑(大牟田市)7万2849人▽三池港(同)3万3244人――となっています。

これらの構成資産については、私も既に現地を視察して説明を受けていますが、それぞれがバラバラに立地しているため、観光資源として「つなぐ」ことが地域振興策としての課題でもあります。加えて、世界遺産の構成資産でなくとも、それぞれの地域に歴史や文化的に価値ある資源は存在しており、それらも含めたストーリーの構築が観光面での波及効果を生むためには極めて重要です。

こうした観点から、福岡県として取り組むべきことは多々あります。特に「回遊性」を生むことは重要です。

今回訪れたリトアニアのヴィリニュス、ラトビアのリガ、エストニアのタリンはいずれも「旧市街」が丸ごと世界遺産に登録されています。中世からの街並みが保存され、城壁や教会群、往時の人々の暮らしを感じることができます。

バルト6

バルト7

バルト8

バルト9

バルト10

バルト11

バルト18

バルト20

バルト21

バルト23

バルト22

バルト17

バルト16

バルト19

バルト12

バルト13

バルト14

バルト15

バルト4

バルト5

街並みの古い建築物に、職人の手による品々などの店舗や飲食店などが多く入っていることも、そぞろ歩きをしていて楽しめると実感できました。

現地の人によると、建築物の壁の色は景観を損なわない範囲で塗り替え可能。さらに、偶然でしたが、道の石畳の入れ替え工事にも遭遇できました。単純に「そのまま」残すのではなく、一定の保存を前提としながらも、その歴史的価値を伝えるために「活用」する姿勢が伝わってきました。

バルト2

バルト1

こうした観光振興策があり、どの地も多くの観光客が訪れており、活気に満ちていました。港にはクルーズ船が停泊し、ツアーガイドの使っている言語は多種多様。現地の人によると、欧州で続発するテロの影響などで、危険性が低いと認識されているバルト三国の注目が高まっているとのことでした。ここ数年、日本からの観光客も日本とフィンランドの直行便の就航が影響して増加しています。裏返してみれば、フィンエアーの福岡―フィンランド便の就航は九州にとって大きなチャンスでもあります。

2017年、福岡県の「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」が世界文化遺産に登録される可能性が高まっています。構成資産の沖ノ島(宗像市)や新原・奴山古墳群(福津市)を単体として観光に生かすことはもちろん大切ですが、そもそも沖ノ島は一般に上陸が困難など「活用」にはまだまだ課題があります。

こうしたことや、観光客が九州自動車道・古賀インターチェンジ(古賀市)を利用するだろうこと、歴史的地理的な背景も踏まえ、宗像・福津・古賀・糟屋地域の観光資源を世界遺産につないで一体的に活用していくことを検討しなければなりません。例えば、古賀市の船原古墳からは、日本に出土例のない金銅製歩揺付飾金具などの「国宝級」とも言われる馬具が大量に発掘されています。

また、江戸時代に整備された唐津街道の赤間宿(宗像市)、畦町宿(福津市)、青柳宿(古賀市)、さらに津屋崎千軒(福津市)などをつなぐ試みも観光客誘致には効果的と思われます。

バルト三国訪問はこうした観点も含め、知事らに観光振興策を提起していくきっかけとなりました。引き続き取り組んでいきます。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1743

Trending Articles