新型コロナウイルス感染症対策で、臨時休館としていた古賀市立図書館を再開することを決めました。24日(火)から開館し、書籍などの貸出と返却を可能とします。市民の皆さん、特に臨時休校で休みが長期にわたっている子どもたちに読書の機会を少しでも広げていくことを重視しました。
古賀市として事態の長期化を想定し、感染拡大防止策を講じながらも、社会・経済活動の収縮をできる限り抑えていく方向に対応を変化させる取り組みの一環。なお、感染拡大防止の観点から、館内で借りたい本を探して回るなどは可能ですが、読みふけるといった閲覧などはご遠慮いただくこととし、長時間の滞在はできないこととします。詳しくはこちらをご参照ください。
18日の対策本部の会議では、このほかにも、小・中学校の再開や入学式の実施など新年度に向けた考え方、東京オリンピックのホストタウンとしての対応、中小・小規模事業者の資金繰り支援などをテーマに検討を進めました。
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開会中の古賀市議会定例会で、16日に予算特別委員会の市長質疑、18日に一般質問が行われ、令和2年度当初予算案の事業などについて、私の考えを申し上げました。
予算特別委員会では、お二人の議員さんからご質問をいただきました。
まちづくりの「1丁目1番地」である古賀駅東口周辺開発については、国の「ウォーカブル推進都市」のエリアに位置付け、取り組みを推進しています。昨今の社会情勢の変化に伴い、世界的に車中心のまちから人中心のまちへと転換する流れが広がってきていることも踏まえ、古賀市として国に積極的に働きかけてウォーカブル推進都市となったうえで、現在の開発に向けた施策イメージを提示しています。また、古賀市の独自性を生かす観点から「食のまち」「ものづくりのまち」としての魅力を発信する場の創出、それらを支える地場産業との共生、さらには市内外の皆さんの交流拠点であるリーパスプラザこがや市役所などが駅東口周辺に集積していることから、これらの特性を踏まえたまちづくりを図っていきます。こうした基本的な方針をあらためて申し上げました。
なお、国連サミットで2015年に採択されたSDGs(Sustainable Development Goals : 持続可能な開発目標)の理念を強く意識してまちづくりを進めていますが、古賀駅東口周辺開発を含め駅周辺活性化の現在の取り組みを推進することで、SDGsのめざす社会像・世界像につながっていくと考えていることも申し上げました。
また、質疑の中で、市議さんから「古賀駅東口の施策イメージは(国の)ウォーカブル推進プログラムの『コピーに近い』」とのご指摘をいただきましたが、現在お示ししている施策イメージは、そもそも古賀市の上位計画や市として策定した駅東口周辺土地利用構想に基づき作り上げたものであり、「一切コピーではない」ことを申し上げました。引き続きこれまで同様、主体性を持って取り組んでいきます。
10年以上にわたって整備が進んでこなかった西鉄宮地岳線跡地については、私の市長就任後、それまでの「新宮町側から福津市側へ向かって整備を進める」という方針を転換し、「できる所から整備を進めていく」ことに決めました。そのうえで、私自身が出向いて地域ごとの対話集会を開催し、今年度は中川区において遊歩道を軸とした道路を整備する方向で合意を得たと判断。令和2年度当初予算案に詳細設計の事業費を盛り込んでいます。
この日の答弁では、合意のあり方について、最終的には地域を代表する皆さま方に一定のご了解、ご理解をいただいたと私自身が捉え得たときに、私の責任において合意を得たと判断することにしている旨を申し上げました。通常の公共工事と同様と認識しています。また、詳細設計が完成した区間は工事に着手していくとの原則をあらためて申し上げ、道路や遊歩道以外の宅地化など他の土地利用方法についても、詳細設計を行いながら検討し、整理することが合理的との考えをお示ししました。
人権に関する取り組みへの質問もいただきました。古賀市はあらゆる立場の私たちの人権が尊重され、私たちがともに生き、ともに支え合う「いのち輝くまち」をめざしており、この定例会でも「あらゆる差別の解消」を目的とする条例案を提案しています。
こうした中、令和2年度は、古賀市が取り組む全ての施策のベースにある最も重要な「古賀市人権施策基本指針」を改訂することにしており、その際の重要な検討材料となる「人権に関する市民意識調査」の調査票を市職員が配布することにしています。これは、市職員があらゆる人権問題を解決する責務を担っているという自覚と使命感を再確認させる目的もあり、職員研修を行ったうえで実施することにしています。なお、これは前回調査の手法に学び、実施するものです。
一般質問は、お一人の議員さんから質問をいただきました。
海岸松林の中にある旧九州大学留学生寮の跡地(3309平方メートル)がブロック塀やフェンスに囲まれ、周囲と比べて荒れた状態になっていることが指摘されました。私もかねてより問題意識を持っていたところですが、答弁では、環境美化に向けた取り組みを検討する考えをお示ししました。
また、古賀市の松林は、松原保全協議会に属する団体の方々や周辺行政区の方々による松葉かきや草刈りなどのご尽力があって景観が保たれており、感謝を申し上げたうえで、当該跡地エリアの有効活用については、自然公園法など関係法令に基づき、適正な利用になるよう、土地利用の方針を定め、関係団体や行政区の方々と協議を行う必要があるとの認識を申し上げました。
なお、今回の一般質問は、本来10人の議員さんが質問の予定でしたが、現状を踏まえ、9人の方が質問を取り下げてくださいました。私も議員だったので、そのご判断の重さを深く理解できます。ご配慮に心から感謝いたします。